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zoom RSS 言論空間を束縛する「村山談話」

<<   作成日時 : 2009/10/10 00:11   >>

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 10月8日の拙稿、「次は「鳩山談話」か」に関連して、『産経新聞』10月9日に、「【主張】岡田外相 心配な村山談話の絶対視」という記事がある。
 岡田克也外相が日本外国特派員協会で、村山談話について「言葉より行動だ」と、より踏み込んでいく考えを示した。外相は行動の中身を明らかにしていないが、極めて危うい考え方である。

 村山談話は自社さ政権時代の平成7年8月15日、社会党の村山富市首相(当時)が発表した談話だ。アジア諸国に対し、日本の「植民地支配と侵略」に対する「痛切な反省」と「心からのお詫(わ)び」を表明した内容である。閣僚への十分な説明がないまま、唐突に閣議に出された。

 そこで閣議決定されたとはいえ、当時の村山内閣の姿勢を表明した談話にすぎない。

 岡田外相は「過去の政権では村山談話に反する閣僚などの発言があり、『悪かったと思っているのか』と疑問を抱かせた。そういうことがないようにしたい」と述べた。これが閣僚や政府高官の言論封じを意味するものならば、見逃すわけにはいかない。

 日本は中国のような全体主義国家ではない。閣僚や政府高官といえども、言論は自由である。もちろん、その発言は責任をともなうが、だからといって村山談話を絶対視し、それに反する意見を排除することは許されない。

 岡田外相は日中韓の歴史教科書問題で、「将来の理想は共通の教科書を作ることだ」とも述べた。この発言も疑問である。

 これまで、日韓、日中間で歴史共同研究が行われてきたが、それは共通の教科書づくりを目指したものではない。日本は、各教科書会社や執筆者の原則自由な記述を認めたうえで、学習指導要領などに沿って検定を加える制度だ。これに対し、中国や韓国の教科書はほとんど国定である。共通の教科書を作る土壌がないのだ。

 歴史共同研究で、双方の歴史に対する見方の違いが明らかになっても、統一見解が生まれるというのは幻想である。教科書づくりとは、次元の違う問題である。

 鳩山由紀夫首相が提唱する東アジア共同体構想をめぐり、「米国を加えない」とする岡田外相の発言も問題だ。首相の見解とも食い違っている。

 岡田氏は以前から米国に核先制不使用を求め、「(米の)核の傘から半分踏み出す」とも主張してきた。北朝鮮の核の脅威が増し、東アジアの覇権を狙う中国が軍拡を進める現実をまったく無視しているのは残念だ。

 我が国では、新しい政権が発足するたびに村山談話への意見を問われ、そのまま踏襲してきた。単なる閣議決定に過ぎないが、それ以来、ずっとその当時の内閣、そして言論空間を束縛している。そして、それを批判したり、それに反する発言をすれば、たちまち非難の嵐である。我が国には言論の自由はないのか。
 鳩山内閣が発足し、村山談話に関して、それに触れることさえ許されないようになるのでは、と感じる。岡田外相の発言を見ればよく分かる。
 現在、村山談話は一種の金科玉条のようなものになっていると感じる。それに反する発言をすれば、田母神氏のように、その発言についての議論はほとんどされず、「村山談話に反する」、「侵略を美化」などと批判され、たちまち辞任に追い込まれる。
 『日本を貶めた10人の売国政治家』において、村山富市は第二位であったが、「日本を貶めた談話」という面では「河野談話」よりも売国度は高いであろう。

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