カメラの有る日常

アクセスカウンタ

zoom RSS 外国人看護師問題に思う

<<   作成日時 : 2010/04/15 23:24   >>

ナイス ブログ気持玉 2 / トラックバック 0 / コメント 1

 『毎日新聞』4月15日に、「社説:外国人看護師 閉め出し試験の愚かさ」という記事がある。
 経済連携協定(EPA)に基づきインドネシアとフィリピンから来日している受験生が初めて看護師国家試験に合格した。ただし、わずか3人。両国の受験者は254人で、合格率は1・2%だ。一方、日本人の合格者は約9割に上る。外国人受験生にとっての壁は、難解な漢字や専門用語だ。本当に看護師の仕事に必要なのか。わざと締め出そうとしているようにしか思えない。

 関税を撤廃し貿易の活性化を目指す枠組みが自由貿易協定(FTA)で、これに投資や知的財産保護を加えた幅広い自由化のルール作りをするのがEPAだ。インドネシア人候補者は08年8月から、フィリピン人は09年5月から受け入れ始め、これまでに看護師候補約360人、介護福祉士候補約480人が来日した。

 看護師候補者は半年間の日本語研修を経て、病院で働きながら国家試験の勉強をする。期限は3年間で3回の受験機会に合格すれば日本で働き続けることができる。試験は今年で2回目で、昨年は82人全員が不合格だった。第1陣は来年の試験に不合格だと帰国しなければならない。自国では看護師資格のある人々なのにである。

 試験問題の文中には「誤嚥(ごえん)」「臍動脈(さいどうみゃく)」「塞栓(そくせん)」「喉頭蓋(こうとうがい)」「喘鳴(ぜんめい)」「落屑(らくせつ)」などの難しい漢字がたくさん登場する。どうしても必要ならば仕方がないが、たとえば「眼瞼(がんけん)」は「まぶた」、「褥瘡(じょくそう)」は「床ずれ」に言い換えた方が患者もわかるし医療現場でも便利ではないだろうか。「創傷治癒遅延」は「傷の治りが遅い」ではだめか。「腹臥位(ふくがい)」「半坐位(はんざい)」「仰臥位(ぎょうがい)」「砕石位(さいせきい)」は診察や治療の際に患者に取ってもらう姿勢だが、イラストを付けるとわかりやすくなる。医学用語である「企図振戦」はintention tremorという英訳を付けてはどうか。

 日本人の受験生もこうした業界用語を習得する勉強に時間を費やしているのだろうか。患者とのコミュニケーションや医療事故を起こさないスキルの獲得に励んだ方が有益ではないか。患者や第三者の監視の目を立ち入らせないようにする閉鎖性がこういうところに表れるのではないかとすら思えてくる。

 形式的な公平だけでなく、実質的な公平を実現しなければならないことを「合理的配慮義務」という。国連障害者権利条約などにある概念で、障害や宗教、人種などによる目に見えない障壁を取り除くために用いられる。看護師を目指す外国人に対する日本の国家試験はまったく合理的配慮に欠けている。高齢化が急速に進んでいく一方で、就労人口は減っていく。外国人看護師にたくさん来てもらわなければ困るのに、いったい何を考えているのか。


 外国人看護師の問題について、正規の手続きを経て、個人が望んで日本に来るのならば別に構わないと考えるが、積極的に受け入れるのには反対である。看護師の仕事というのはただ単に医者の補助や患者の看護だけではないと考える。小学生のときに入院した際は看護師さんに遊んでもらったこともあるし、数年前に入院した際にはよく世間話をしていた。看護の技術だけではなく、暖かさが無ければ治りも遅くなる気がする。「病は気から」とも言う。果たして日本に来て数年の外国人看護師と世間話ができるのだろうか。日本語や日本の文化を教えたりすることもあるかもしれないが。
 また、社説では難解な業界用語について述べているが、『朝日新聞』2月28日の、「外国人看護師の国家試験、英訳の試験でも合格4割弱」という記事によれば、研修中のフィリピン人看護師が実際の国試問題を英訳した模試を受けたが、合格基準に達したのは35.6パーセント(国試の実際の合格率は89.9パーセント)であった、という。ちなみに、候補者は英語で看護教育を受け、来日前に3年の実務経験がある。看護師をはじめ、日本の医療系の国家資格はしっかり勉強していれば大抵は合格するという。医療事情の違いがあるとは言え、英訳した問題でこのような結果ということは言葉以前の問題ではないか。外国人看護師のためにレベルを下げるというのはお断りである。とばっちりを食らうのは我々患者である。一定レベル以上の医療を提供するためには一定レベル以上の試験が必要である。
 「外国人看護師にたくさん来てもらわなければ困る」そうだが、就職してからも勉強であろうが、一定水準以下の看護師に看護されたくは無い。そもそも、「たくさん来てもら」って、母国において看護師不足は発生しないのだろうか。
 看護師不足に関して、結婚して子供ができると、なかなか夜勤のある病棟は・・・・、という話を聞いたことがある。外国人看護師の養成に予算を使うより、結婚、出産後に復職しやすい環境づくり、すなわち託児所などを設ける、ブランクを埋めるための再教育を行う、などといったことの方が効果的であると考える。

よろしければクリックお願いします
人気ブログランキングへ

テーマ

関連テーマ 一覧


月別リンク

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!
ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。
→ログインへ
気持玉数 : 2
ナイス ナイス

トラックバック(0件)

タイトル (本文) ブログ名/日時

トラックバック用URL help


自分のブログにトラックバック記事作成(会員用) help

タイトル
本 文

コメント(1件)

内 容 ニックネーム/日時
その通りです。
でも、今年の看護師国家試験ではふり仮名と英語が200か所以上、入ったものになりました。

イチイチ多忙な仕事の中でふり仮名降って回るなんて非現実的なことですし、意思のカルテや処方箋、看護記録など看護師には文章を読んだり書いたりしなければならない書類が山ほどあるのです。
こんな試験に合格出来たとしても実際の現場で通用するはずがありません
 日本には、看護師から言葉を奪い、漢字を奪ってまでして経済協定を押し付けたい人達がいるということです
中野
2011/02/22 00:04

コメントする help

ニックネーム
本 文
外国人看護師問題に思う カメラの有る日常/BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる